フィリピンのキリスト教団体がドラッグクイーンに対して刑事告訴を行いました。このドラッグクイーンはイエス・キリストを演じ、主の祈りをロックのアレンジで歌った映像がインターネットで拡散され、物議を醸しました。告訴では、33歳のPura Luka Vegaが「彼らの宗教的信仰と宗主」を冒涜したと非難されています。Lukaは映像を見た多くの人に対して芸術作品としてのパフォーマンスであると弁明しました。しかし、深く信仰心のあるフィリピンでは、一部の教会指導者や議員から「冒涜的」と呼ばれるなど、物議を醸しました。キリスト教としては、フィリピン人口の約80%がカトリックということもあります。映像が拡散された後、多くの都市でLukaは「非人間」とされ、実際には都市への立ち入りを禁止するものではありませんが、予定されていたショーのキャンセルなど、仕事への悪影響を受けました。フィリピンでは、ドラッグクイーンは主にコメディアンとして、歌手や女優のものまねをするパフォーマンスで生計を立てることが多く、Lukaは新しい世代のドラッグクイーンの一人です。彼らは自分たちのパフォーマンスを通じて言論の自由の限界を試す芸術家として位置づけられています。しかし、フィリピンのカトリック司教会議の広報担当者であるJerome Secillano神父は、信仰の表現には敬意が必要であるべきだとBBCに語りました。彼は「私はPura Luka Vegaがそれを芸術だと言ったことを知っていますが…彼らがしたことは私たちの信仰のことを嘲笑する行為です」と述べ、「私たちはその行為自体が冒涜的だと呼びかけています。男性、女性、LGBTQコミュニティの誰が行なっても」と語りました。反発に対して、Lukaはイエスに対するパフォーマンスに対しては謝罪しつつ、自分たちが信仰を表現する権利を守ると主張しています。また、彼らの同僚であるDulcinea Zuluetaは、自身とLukaが死亡予告を受け取ったことを明らかにしました。過去には、他のフィリピンのアーティストがキリスト教信仰に冒涜的とされたパフォーマンスや芸術作品を発表したことでも批判を浴びました。
フィリピンのドラッグクイーンがイエス・キリストの格好をしてパフォーマンスをしたことで訴えられる
